きょうみたいなお天気の日。
ちょっと肌寒くて、でもまだ秋ではなくて
着ている服も夏を引きずってるし、足元もサンダルだったりして
布団もまだ夏仕様で薄いタオルケット一枚だけど、ベッドに横たわると冷んやりしている。
でも確実にもうあの暑さは戻らなくて、一日毎に秋に近づいていく。
一年でほんとに一瞬しか感じることができないこの季節
365日の中で、一番好きだ‥‥
「四季」の中では夏が好きで、それは何故かと聞かれると夏のイメージである綺麗な海とか太陽のキラキラした感じがわくわくするからなんだと思う。あと単純に、寒いのが苦手だから暑い方が調子良いんだよね。
でもその「四季」に当てはめることの出来ないこの夏と秋の狭間の空気、これは夏よりも断然好き。
この狭間の季節、昔から好きなんだけど、留学してから確実にもっともっと好きになった気がする。
留学したのがちょうど9月の終わり頃だったから、こんな天気の日には必ずその頃の記憶が蘇る。
イギリスに初めて降り立った日、やっぱりちょっと肌寒くて、霧雨が降っていて、どんよりしてた。
あのときの感覚とか匂いとか見た景色とか全部、本当に文字通り一生忘れないと思う。
「良い天気」とは決して言えないけど、わたしにとってはイギリスを思い出す愛おしい天気。
イギリスの良いところは、この天気が比較的長く味わえるところかもしれない。
全然スッキリしないしわくわくしないし、ただひたすらに切ない気持ちが込み上げてくるだけだから、嫌いだっていう人もいるだろうけど、わたしには何故かそれがたまらなく心地良い。
懐かしいよ、イギリス。。。
留学していた頃を思い出すけど、
別にあの頃に戻りたいとか、若い頃を想ってこの季節に切ない気持ちになるとか、
そういうのとはまたちょっと違う。
単純に、イギリスの土地を思い出すっていう方が強いかも。
わたしのイギリスへの恋い焦がれようは、自分でも説明できないけど、かなりすごい。
すごい重たくて恋人にウザがられる女の子程にはすごい。
何回ロンドンに行っても泣くほど嬉しい気持ちになるし、住みたいと思うし、一生帰りたくないと思う。
でもなんでか、自分の心の中で、ここは永遠に憧れの地であるべきというアイデアがあって、実際に住もうとかそういう努力はしない。でも大好き。変なの。
自分でもめんどくさいと思うけど、わたしとイギリスの距離感ってこんな感じで、自分でもそれがちょうどいいとどこかで納得している。
だから一年のうちこの時期だけ、目一杯イギリスを想って切ない気持ちに浸る。
もしかしたらこれはわたしに必要な儀式なのかもしれない、とすら思う。
それで、一年中こういう切ない気分でいるわけにもいかないから、
こういうお天気の日は年に数日しかなくて、ちょうどいいバランスなんだろう。
だからこそ、愛おしいと思えるんだろう。
うまくできてるなー。
とりあえずは今年もこの短い季節を噛み締めて過ごそう。